「農」についてのオススメの本

知識ゼロからの食べる庭づくり―野菜、果物、ハーブたっぷり
今回のオススメ本は、少しだけ自然農法から離れます。

「食べる庭」?!・・・何それ?と思う方もいらっしゃるでしょうか。
それは「ポタジェ」と呼ばれる、野菜やハーブ、草花などを混植した庭のことで、実用と鑑賞を兼ね備えているところがポイント。

フランス語のポタジェは、元々は家庭菜園を意味するそうです。

ポタジェはヨーロッパでは歴史も古く、ただ野菜を育てるだけの「畑」ではなく、もっと美しくて鑑賞も楽しめる「庭」。日本ではあまりなじみが無いかもしれません。日本的な庭園と畑って、なんとなくまるきり別物のようで、一緒に存在することを想像出来ません。

でもイギリス式の庭、イングリッシュガーデンは、たくさんの植物を植えて、自然の景色のように見せるものなので、そのたくさんのグリーンの中に野菜が生えていたとしても、なんの違和感も無いのですね。

イングリッシュガーデン

そう、野菜だって美しいのです!(笑)

「農あるくらし」はガッツリ畑で野菜を育てるだけじゃなく、庭やベランダ、植木鉢でもいいからちょこっと野菜を育ててみる・・・こと。でも、どうせ一緒に育てるなら、美しさにもこだわりたいというのもありですよね。

「美しくなければ庭ではない」と言う著者。ご自身のお庭の写真もたくさん掲載誌されています。どれも本当に美しく、植木鉢の並べ方一つとっても、参考になります。

畑では黒マルチを敷いて野菜を育てているわたしですが、毎日お世話が出来るからこそ、自分のうちの小さな花壇やベランダなどは「ポタジェにしたい!」と思うのでした。

野菜の育て方については、自然農法ではありません。普通に肥料は使用するけれど、無農薬でがんばる!ということのようです。

わたしも家の花壇やプランターは、高畝を立てられないのでHalu農法というわけには行きませんが、無肥料・無農薬で挑戦しています。ただ鉢で育てているつるバラだけは、有機肥料(竹粉末を乳酸発酵させたもの)をあげています。

バラと春菊とネギが一緒に咲き乱れる?!そんなポタジェを目指して、せっせとお世話をしたいと思います。

※残念ながら、もう中古本でないと入手不可のようです。

「自然農法 わら一本の革命」
すでに読んだという方も多いと思いますが、今回はこちらをオススメしておきます。

20カ国語以上に翻訳され、世界的なベストセラーになった本です。

1988年にフィリピンのマグサイサイ賞(毎年マニラ市のラモン・マグサイサイ賞財団により、アジア地域で社会貢献などに傑出した功績を果たした個人や団体に対して贈られる)を受賞したそうです。

内容は野菜の育て方、ハウツー本というよりは哲学書、思想書ですね。作物のことから食生活、文化、社会のことまで、幅広く、そして深く触れられています。

わたしが持っている本の帯には、「〈現代の老子〉が語る 無の哲学と実践」と書かれていて、白いひげの、まさに「翁」といった風貌の福岡さんの写真が老子のイメージにピッタリ!

「道は常に為す無くして、しかも為さざるは無し」という言葉を思い出させます。

Halu農法を学んでいても思うのですが、やはり自然農法について語ることは、世の中をどう考えて、どう生きるかという世界観とは切っても切れないものですね。

生き方の指針というようなところから自然農法に向かわないと、自然農法の価値がわからないのかもしれません。

「これから自然農法を学ぶ!やってみるんだ!」となった時に、自然農法についてあれこれ調べていて出会いました。一緒に畑を始めることになった友人も、やっぱり読んだと言っていて、「泥団子、ステキだね!」「まいてみたいね!」と盛り上がった思い出があります(笑)。

「奇跡のリンゴ」で有名な木村秋則さんが、「無農薬でリンゴをつくる」きっかけになった本でもあるのだそうです。
『MAG2 NEWSより』
https://www.mag2.com/p/news/253943

「自然農法をやろうと思った人って、どんなきっかけでやろうと思ったのかな?やり始めたのかな?・・・そんな素朴な疑問があれば、ぜひ読んでみるとおもしろいと思います。